ヒートマップ解析の必要性と運用のコツ ｜ SiTest (サイテスト) ブログ

これまではどうしても担当者の主観で判断される傾向が強かった Webサイトのコンテンツの質を、ヒートマップなどの新たな指標によって評価することができるようになりました。　
ヒートマップは、Webページ内でのユーザーの動きをビジュアルで簡単に把握できるツールとして、多くの方が利用されるようになってまいりました。
　
数値情報とヒートマップをはじめとした新たなデータを踏まえ、コンテンツの質を高められるよう改善できれば、ライバル他社サイトとの差別化を図ることができ、ユーザビリティも向上します。
そのためにも、ユーザーの行動を追い、Webサイトの価値を支えるコンテンツがどれなのか、を見極めることが大切です。
今回は、今後のサイト改善の方向性を見極めるのに最適な「ヒートマップ」についてのおさらいと、その必要性や運用のコツをご紹介します。

ヒートマップとは、行列型のデータを色で塗り分けて視覚化するグラフのことです。
ウェブマーケティングにおいては、ウェブページ上でのユーザーの動きを可視化するグラフとして使われており、他のものと区別して「ウェブヒートマップ」と呼ばれることもあります。
ヒートマップを用いた解析手法を「ヒートマップ解析」と呼び、Webページにおけるユーザーのアクション傾向や課題を発見するために活用されています。

クリックの有無に関わらず、ユーザーのページ内の各コンテンツ要素における関心度を簡単に知ることができるヒートマップは、ユーザビリティを改善していく上で非常に有用なツールの1つです。

・ユーザーの注目している部分を可視化したいときに必要

単に訪れた数だけを示す PV 数を比較するよりも、ユーザーが最後まで読んだかどうかを可視化するヒートマップの方が、より正確にコンテンツの質を評価することができます。
（ポイント）
PV数が多いコンテンツであっても、ページの一部にしか注目が集まっていないのであれば、全体で見たときに必ずしも良いサイトとは言い切れません。
「なぜそれがクリックされているか」という軸で改善を進めるのが吉です。

・ユーザーとの認識ギャップを知るために必要

「本当は見てほしいのに、実際はユーザーに見てもらえていなかった」などといった結果が分かりやすくなります。
反対に、「予想外に見られている」場合はそのコンテンツを上部に持ってくるというのも方法として挙げられます。
（ポイント）
場合によっては「この要素は消すべき」という判断も必要になるので、
ヒートマップを有効活用するために大切なのは、必ずコンバージョンと結び付けて考えましょう。

・ユーザーの誤クリックを見つけるために必要

ユーザーの動きは時にサイト設計者の意図を大きく越えることが多々あります。
そのような際に、ヒートマップの利用がユーザー心理の理解に役立ちます。
サイトの設計者が予想していないユーザーのアクションについても可視化して把握することができます。
例えば、予想外の部分にクリックが集中しているものの、その場所はもともとクリックしても何もアクションが起きない要素の場合などです。
その場合は、該当箇所にリンクを挿入することで改善ができます。

SiTest のヒートマップ解析は、以下の８つの機能で構成されています。（括弧内は解析対象デバイス）

1.スクロール解析　(PC/タブレット/スマートフォン)
2.スクロールデータ　(PC/タブレット/スマートフォン)
3.マウスグラフィ　(PC)
4.マウスクリック　(PC)
5.マウスムーブ　(PC)
6.ゲイズプロット　(PC)
7.タップ解析　(タブレット/スマートフォン)
8.タッチアクション　(タブレット/スマートフォン)

詳しくは「SiTest(サイテスト）の使い方を知ろう！（ヒートマップ編）」にてヒートマップ解析の種類や使い方についてご紹介していますのでぜひチェックしてみてください。

流入から離脱までの動線を追うことや、ユーザー全体の傾向を分析できます。
メディアとデバイスの多様化が進む今、ウェブ解析はより正確に、そしてより高度なものになっていくことが予想されます。
サイト改善の目的に合ったものを組み合わせて解析し、より良いコンテンツ構成にしていきましょう。