「コネクティッド・カーEXPO」出展社からみる自動車の未来。 ｜ SiTest (サイテスト) ブログ

2017年1月5日から8日にかけてラスベガスで行われた「CES2017（consumer electronics show 2017）」では、さながら自動車関係のイベントのようにメーカーの出展が目立ちました。
主役の家電メーカーを凌駕するプレゼンテーションで人工知能搭載や他デバイスとの連携・機能拡張をコンセプトとした将来像を提示していましたが、その少しあと、2017年の1月18日から20日には、東京ビッグサイトで「第5回コネクティッド・カーEXPO」が開催されました。

こちらはまさに「自動車」がメインの見本市。
自動車（の車内）は屋内でもなく、屋外でもない第3の市場として大きなビジネスのチャンスが見込まれています。

自動車メーカー各社が開発に鎬を削る 自動運転／コネクティッド・カー。
本展には、その中枢の技術であるセンサ、レーダー、半導体、マッピング、セキュリティ、ＩｏTソリューションなどが一堂に出展。世界中の自動車メーカー・自動車部品メーカーとの技術相談・商談のための展示会となっております。

引用:コネクティッド・カー EXPOより

国内の自動運転／クルマ向けIoTソリューションが一堂に出展するとあって、見逃すわけにはいきません。
現在の自動運転車の開発状況や、技術的な現実度を出展企業から探ってみたいと思います。

AutoCrypt(アウトクリプト)

ペンタセキュリティシステムズ株式会社

自動車セキュリティ検査サービス

ネットエージェント株式会社
インターネット接続で一番気になるのがハッキングやウイルス感染です。
すでに自動車には多くの電子制御システムが搭載されていますが、それらは将来的にインターネットを介して情報をやり取りし、管理・制御を行うことになります。
セキュリティが脆弱であれば、悪意のあるハッカーの「標的」となり、これまでと違い搭乗者の生命に直結する脅威となるでしょう。
SF映画やアニメでも、自動運転車のプログラムを乗っ取ったり制御不能にしたりするサイバーテロ・犯罪のシーンがありますが、今後の普及に向けてどのような堅牢性を構築していくかが重要なポイントとなることは間違いありません。

ZUKKU（ズック）

株式会社ハタプロ
ZUKKU（ズック）はIBM Watsonを基幹とした小型のアシスタントロボットのようです。
ファミリー層を対象としたドライブやお出かけの提案をしてくれるのでしょうか。
車両と人工知能を切り離しておくことで、車両売却での個人情報漏洩などを心配せずに済みますし、今乗っている愛車にもかんたんに導入できそうです。

Ｃａｒｉｏｔ

株式会社フレクト
コネクティッド・カーは個人使用の自家用車のみ対象としているわけではありません。
むしろ、タクシー、物流トラックなどのビジネスユースの運用効率をいかに上げるかという課題を解決してくれるものといえます。
一台一台の車両が組織的に運用されれば物流のスピード、燃料コスト、人的コストや事故が削減され、より我々の生活は便利になるでしょう。
Ｃａｒｉｏｔは車両運用のモニタリングの障壁を下げ、様々な解析技術に活用できそうです。

その他の出展製品も
テレマティクス開発環境／ツール
車載ＯＳ
ヒューマン・マシン・インターフェース
音声制御
タッチスクリーン
通信モジュール
セキュリティソリューション
テレマティクスサービス
運行管理
地図/交通/気象情報配信
ドライブレコーダー／デジタルタコグラフ
通信システム
カメラモジュール
など、自動運転車をはじめとするAI搭載自動車に必要な技術は多岐にわたります。
人工知能のアルゴリズムだけでなく、ドライバーと車とのつながり、車と外界とのつながりをどのように実現させるかが、次世代のモビリティの実用化の鍵となることは間違いありません。